吾輩の独り言

X太のサッカー生活を支える吾輩。
憂鬱なぼやきを並べ連ねる。

エピソードⅣ 悪夢の3連戦

一生の終わりに、
人は人生を振り返ることがある。
それと、関係があるのか分からんのだが、

ここ数ヶ月、X太のサッカー人生を振り返ることが多かった。



幼稚園の終わりの頃だった。


3月の1週目、2週目、3週目だった。
幼稚園の最後を記念するカップ戦に出場した。

しかも、3週連続と言うこともあって。楽しみにしていた。

当時のX太の動きはチーム内でも抜けていた。

それなりのプレーを見せてくれると思っていたからだ。


不安要素は、一つだけあった。

試合会場が、X太の初陣と同じグランドと言うことだ。

初陣は年中の時で、色々な意味で散々な結果になった。


そういう意味で嫌な予感はあったが、

予感があたる気は、していなかった。

試合開始のホイッスルまでは。。


嫌な予感は的中する。
当時のコーチもX太のことは買ってくれていた。

すごく期待してくれていたのは知っていた。


全く期待に応えようとしないX太をみて

激しい口調で叱咤するコーチ。

他の選手の前で、涙をボロボロこぼす。

あのグランドへ行くと今でも、

あの日のことが蘇る。


X太からしたら悪いコーチではなかった。

傍目にもX太を特別に可愛がってくれていたことは分かった。

愛のムチであることを疑う余地は無かった。


他のチームメイトが、結果を出している中で

団子の後ろを金魚の糞のように

ジョギングするしかできないX太には

目を覆うしかなす術がなかった。
近くにボールがこぼれてきても

反応するわけでもなく、見送るだけ。


第2週、第3週と変わりばえなく、

と言うより悪化していくX太を、

もうどうすることもできなかった。


最初にサッカーを辞めさせる計画を思いたったのが、

この時だった。


言うまでもないが、

X太は、吾輩やガミガミ妻からも、

ふんだんに怒号を浴び続けた。


今思えば、X太は、この3週間を良く耐えたと思う。

普通の子ならサッカーを辞めていたのではないか。


全くボールに触ることがなかった3連戦。

この悪夢の3連戦の最終日が終った後、

吾輩はX太に酷な質問をしたのを覚えている。


お前の夢はなんだ。

お前は将来なにになりたい。
まさか、まだ、サッカー選手なんて

ふざけた事は言わないよな?


この時、X太は一時間ぐらい泣いた後で、

日本代表でワールドカップで優勝する。

そう答えた。


今世紀最大の笑い話である。

このころから、お笑いのセンスは抜群だった。


あれから2年余りが経過した。

その傾向は増したかにみえる。


昨日も笑点の特別番組90分スペシャルを

最初から最後まで余すとこなくチェックして

幸せそうな顔で、ご満悦だった。


ちなみに、サッカーの試合を90分間、

見続けたことは過去に一度もない。


X太の真実の姿が伺える。

×

非ログインユーザーとして返信する